二人

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今日は土曜日。いつもなら遥とドライブにでも出掛けている所だが、今回は違った。 同窓会に参加する為だ。昔の俺なら、まず間違いなく欠席してただろう。 遥と出会ってから、随分人付き合いが楽しく思えてきた。 一つ、俺の名誉の為に言っておくが、学生時代の友達は多かった方だ。勘違いするなよ。 まぁ、そんなこんなで会場に到着すると、懐かしい面々が俺に向かって駆け寄ってきた。 皆が声をかける。 「懐かしいなぁ!」 「元気にしてたか?」 俺は照れながら答えた。 ガヤガヤとした会場。皆と会話をしていると、後ろから声を掛けられた。 「慶太!」 後ろを振り返ると、そこにいるハズの無い、笑顔に満ち溢れた一ノ瀬遥の姿があった…。
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