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「ちょっと、ひより!」
「えッ」
私は陽葉乃に手を引かれ、そのまま電車に乗り込んだ。
そしてすぐに扉が閉まった。
どうやら私は違う世界に行っていたようで、電車に気付いていなかった。
─危ない、危ない
「あんた、ぼんやりしすぎ…」
「ごめん…」
陽葉乃怒ったかな?
と恐る恐る背の高い陽葉乃を見上げる。
「あんま心配かけないでよ」
陽葉乃は寂しそうに私を見つめてそう呟いた。
私は陽葉乃に精一杯笑いかけた。
─だから陽葉乃も笑って…
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