失明共有

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七条薫は机の上に殺された被害者の写真を数枚出した。被害者はすべて眼球をえぐり取られ、それ以外の外傷は見当たらない。 「詩音、お前はどう思う?」 「おそらく私と同じ能力者だろう。それにしてもヘドが出そうだ、この殺し方は…加害者の検討はついているのか?」 能力者と言うのは、私も含め世界中にいるが極々少数である。私には、手に触れた物の働きを強める力がある。例えば、刀なら斬る・銃なら撃つといった働きを強めることが出来る。能力者によって能力は様々だが、私の殺し標的はコイツらにしか限定されない。そろそろ話しを戻そう…… 「大体な。おそらく朝霧進斗、中学2年生、両親が死に今は施設で暮らしている。つい最近まで目が見えなかったらしいが、急に治ったらしい。何等かしらの能力開花のショックから治ったんだと思う。両親の死も関係があるかもしれない」 「まだガキじゃなかいか。けど成る程な」
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