不思議の国

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「な……何よ。」 「ねぇ…アリス。時間は大切ですよね?」 は? いきなり何? ラビは、私に近づくと持っていた金色の懐中時計を私に握らせた。 「何よ。こんなものいらないわよ。」 「でも、アリスには必要なものですよ?あ、心配しないで僕のはちゃんとありますから。」 そう言って、ラビは私が持ってるより一回り大きい懐中時計を取り出した。 開くと…… 「ちょっと…これ動いてないわよ。」 見た目は何ともないが壊れてるみたい。 「まぁ、僕にとっては時計は意味をなしません。とにかく!その時計はアリスのですから。」 そう言われても、こんなものいらないんだけど。 すでに、家にあるし。 「それ、持っておかないとアリスが死ぬ時間も分からりませんよ?」 「!!!」 不穏な言葉にとっさの内に顔を上げた。
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