1123人が本棚に入れています
本棚に追加
「な……何よ。」
「ねぇ…アリス。時間は大切ですよね?」
は?
いきなり何?
ラビは、私に近づくと持っていた金色の懐中時計を私に握らせた。
「何よ。こんなものいらないわよ。」
「でも、アリスには必要なものですよ?あ、心配しないで僕のはちゃんとありますから。」
そう言って、ラビは私が持ってるより一回り大きい懐中時計を取り出した。
開くと……
「ちょっと…これ動いてないわよ。」
見た目は何ともないが壊れてるみたい。
「まぁ、僕にとっては時計は意味をなしません。とにかく!その時計はアリスのですから。」
そう言われても、こんなものいらないんだけど。
すでに、家にあるし。
「それ、持っておかないとアリスが死ぬ時間も分からりませんよ?」
「!!!」
不穏な言葉にとっさの内に顔を上げた。
最初のコメントを投稿しよう!