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「なら、こんなもの壊しちゃえばいいじゃない!」
地面に叩き付けると、鈍い音がした。
「あぁーーーー!アリス何てことを!」
「何よ、あんたが言ったのよ。これがまた12時をさせば私が死んじゃうって。なら、壊しちゃえば済むことじゃない。」
「違います!死を表すって言ったんです。これじゃあ、いつ死ぬかも分かりませんよ。」
嫌なことばかり言う。
ラビは慌てて時計を拾うと、恐る恐る蓋を開けた。
壊れていたみたいでがっくりと肩を落とす。
「あ~あ…直さなきゃ駄目ですね。」
「だいたい、死ぬとか馬鹿なこと言わないでよ。」
鼻で笑うと、カチャリと音がした。
「……え?」
一瞬、目を疑う。
「なら、一変…死んでみます?」
額に銃が突き付けられていた。言葉とは逆に笑顔のラビに一瞬、何をしているのか理解できなかった。
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