不思議の国

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淀む雲から雨が振り注ぐ。 私は、窓から見える景色と同じような気持ちで見つめていた。 「………雨。」 自分の心も同じように流れてしまえばいいのに。 悲しさ。 辛さ。 悔しさ。 全ての負の気持ちが。 そう思っても決して言葉には出さなかった。 我慢するのには、慣れていた。母や父は仕事で録に家にいない。 姉は、優しくて好きだが最近は恋人が出来たらしく彼に夢中らしい。 恋は人を盲目にさせるとはこのことか。 態度ががらりと変わってしまった。
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