1人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
最初に、正直…幼い頃の記憶はほとんどない。
これは嘘でもなんでもない。
だから、自分の幼い頃の記憶を思いだそうとしても、ないものを思いだそうとしているのと同じなのだ。
だから、頭の中の引き出しには所々空白がある。
そこまで嫌な思い出だったのかは、自分自身よくわからない。
ただ一つ…覚えていないと言う事だけ。
唯一幼稚園の頃は、よく泣く園児だったそうだ…
お迎えのバスが来てもなかなか自分から乗ろうとしない。
園に着いたとしても、なかなか教室内に入ろうとしない。
こんな園児だから、友達もいなかった。
遊ぶ時は、一人でアスレチックで遊んだり、室内で、お絵かきをしたりだったそうだ。
けして、人見知りをするわけではない。
でも、自分と同い年の人とは会話をする事がなかった。
先生とは結構話をしていた。自分より、たくさんの事を知っているから、色んな事を聞ける。
ほとんど会話をした記憶なんてないけど。
行事もほとんど覚えていない…が、これは母親に笑い話として聞かされたからよく覚えている。
何才の頃かは聞かなかったけど、幼稚園の『豆まき』の行事で園長先生やらが鬼として園に入ってきたときに、園児達は鬼に向かって豆まきをしているのだが、私だけは違った。
机の下に隠れて大声で泣いていた。
何がそんなに恐かったのかはわからないが、それを見つけた鬼の仮面を被った園長先生が私を抱っこしていたらしい。
半分面白がっていたらしいが。
幼稚園の記憶はここまで。
次は小学校だが、ここでの記憶もないに等しい。
最初のコメントを投稿しよう!