『Doll House』

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(喋ることができるのは、貴女が私を支配していないからです) 「心の声と会話しないでください」 私は反射的にステッキへ突っ込みを入れる。 (時間が無いので、説明します) 流されたし。 (私の時計が11時を指す前に、あの小屋に行って全員倒してください) いきなり意味が判りませんけど。 それはそうと、ステッキの時計は10時10分を示している。 後、50分か。 長いのか短いのかも判りません。 (20分前になると盤が『緑』に、10分前になると『青』に、5分前になると『赤』になります。時間が過ぎると、貴女は『箱庭』の一部になります) 「帰れないと?」 (帰れません) 嫌です。 (では頑張って下さい。私はこのメッセージが終わると……) 「じ、自爆ですか!」 (貴女の『箱庭』を使う為の媒体になります。では、新しい主になることを祈ります――)
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