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暖かいけれど、どこか寂しいこの場所に独り佇む私の心に、何とも言えない悲しさが溢れてくる。
だって、帰り方も分からない。
だって、誰もいない。
私の頬に、一筋涙が伝った。
「お願い……私が元居た所へ帰して……」
呼び掛けても、返事がある訳が無い。
私は益々やるせなくなって、地面に突っ伏した。
「何で……こんなことに……私を……私を返してよ!」
泣きじゃくりながら、叫んだ。
その、瞬間。
地中から黄金のステッキが飛び出した。
「ナニッ?」
跳び起きる私の手に、自ら向かうように収まるステッキ。
それはてっぺんに太陽の装飾を施して、ちょうど円の部分が時計になっていた。
アンティーク調で、中々カワイイじゃないか。
――違う、違う。
「これは……何なの?」
(私は貴女の心の鍵です)
は?
今、喋りました?
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