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帰り道
外にでて
今日も玲子ちゃんを
誘えなかった笠原君に
「考える相手がいるだけいいじゃん。次は何かあるといいね。」
慰めようとしたら
「えーっ?華代さんて いまさら結婚したいとか相手が欲しいなんて
思っているんですか?」
「お前!! 殺してやろうか」
「あっ 悪い意味じゃないんです。
もう結婚なんて全然考えていないのかと思っていました」
「ふざけるな!悪い意味じゃなくて どういう意味よ!」
「仕事に生きる。って感じのオーラだしまくりじゃないですか」
「そんなこと思ったことなんて一度も無いよ」
笠原君は いつも自然体で 時々こんな爆弾発言をする。
この正直さが もてない理由かなぁと私はいつも心配している。
本当の笠原くんは優しくて性格はすごくいい。
長く一緒にいるとしみじみと良いところが伝わってくる。 というタイプで よく付き合っていくと本当はPOINTが高いの
だろうけど 少々太っているのと なれないと顔の表情が読み取れないので、自分の思っていることが相手に伝わらない事が足を引っ張ってる。
そのせいで 玲子ちゃんは、
笠原君の気持ちを全く気付いていない。
しかも・・・玲子ちゃんには惰性で付き合っている彼がいるようで"駄目になるかそのまま続くか"微妙なところという情報を 先日笠原君が仕入れてきていた。
「まぁ 私のことは、今までもひとりだから 後回しでいいけど 今がチャンスなんでしょ?頑張ってね?」
ちょっとにこやかになった笠原君とみんなに、「また来週」 といったけど
みんな 酔っていて 適当な挨拶をして解散という事になった。
帰りに何を話したかは ほとんど覚ていないだろう。
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