Tomorrow's way

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それから僕は、父さんと一切口をきかなくなった。大好きだった母さんを失い、精神が不安定になった。 リハビリも拒否した。 こんな『今』なんて、もう壊してしまいたい。 でも…すがりついていたい…。 いつしか自分を見失っていた。 そして、家に引きこもった生活が続いた。学校も辞めた。引っ越しもした。父に言いたいことがあれば、紙に書き、ドアの下に挟んだ。 僕は、1日のほとんどを、自分の部屋で過ごした。 事故が起きて1年が経った。 ある日、僕を見て心配に思ったのか、父さんは僕に二足歩行のロボットを作ってくれた。そのロボットは、家から自由自在に操ることができ、そのロボットが僕の代わりになって学校に行くこともできた。 でも、知らない町に隠れてみたって、やり直せるはずがないと、そう思っていた。 そのロボットで、1年ぶりに、学校に通った。もちろん新しい町の新しい学校で、この僕に友達ができるのか、ましてやロボットなのに、友達ができるだなんて、完全に諦めていた。 ロボットの目が映す映像は、僕の見ている画面へと映し出される。人の言葉もリアルタイムで聞くことができるし、人と話すことも可能だった。思っていた以上にリアルで、ロボットを使い始めてから少しは元気を取り戻すことができた。 ただ、1つだけ味わえないものがあった。 それは… 『感覚』 窓越しにただ、『今』を思うことしかできなかった。
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