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(うぅ……何か凄く嫌な予感が)
とても、自分で墓穴を掘ったような。掘らされたような。とても虚しい気持ちにさいなわれていた。
「……良いぜ、言ってみろよ?」
何か、残念そうな諦めたようにそう聞くと。
西宮はなにか、もじもじしながら。
「えっと、僕と……フェを……べて……しいん……けど」
だが、ゴニョゴニョと口ごもり、まったく何を言いたいのかすら分からない。
一瞬、ポカンとなって。
「えっ、ゴメン。なんて言ったの? もっとはっきり言ってくんない?」
当然の如く聞き返した薫だったが。
何故かまたしても、涙目になって。
「そうだよね。やっぱり、行きたくないよね。またそんな悪戯して」
下を向き、恐ろしくガッカリしている。
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