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(……ったく、西宮もそんくらい軽く言えばいいのに、ってか財布中身あったけ!?)
薫は自分の財布の中身を確認して、なんとかギリギリ、パフェが食べれそうな金額を見て、安堵の気持ちと何かとても悲しい気持ちに誘われていた。
(さぁーってと、昼休みもそろそろ終わりだから、午後からの授業に行かないと)
また、深いため息をして、ウーンと背筋を伸ばして、顔をパンパンと両手の手のひら叩き気合いを入れる。
空を見上げると、少し雲が太陽を隠し始めており、少し薄暗い天気になろうとしていた……、
(また、雨でも降んのかな……)
そう思うと同時に、一昨日出逢った碧髪の少女を思い出していた。
(あいつどうしてんのかな?……まっ、もう関係ないか)
今更考えても無駄な事に時間を費やすのは止めて、屋上を跡にする。
そのとき、雲は完全に日を消していた……。
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