-シルクロード-平凡な日常と非凡な衝動

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 ――放課後 「さてと、授業も終わったことだし、シルクロードに向かうかな」  薫は鞄を持ち、教室を出て、廊下で談笑している生徒の間をすり抜け、階段を下り、【セントラル・ポイント】に向かった。 【セントラル・ポイント】とは大協会聖域の中央にあり、 ダイヤ・ビジョン 【四方水晶鏡】 と呼ばれる大きな鏡があり、それが様々な場所の事件や行事(イベント)などを映しだす。  また、情報交換の場所にもなっており、様々な情報が集まっている。 それに伴い、情報を受けたらすぐに移動出来るように空間移動のための魔法陣が敷かれいる。  ちなみに、術式を唱えずとも予め術式も魔法陣に組み込まれているのでその場所を意識して空間移動を唱えるだけでよい。薫もそこから移動する手筈だ。  ……そして、 【セントラル・ポイント】についた薫は、 (相変わらず、ここは人が多いなー、さっさと帰れっての)  やや人ゴミを避けるのを面倒臭がりながらも、なんとか魔法陣の上へたどり着いた。  そして、目を瞑り意識を集中する。 (シルクロードへ……、) 『ディメンジョン!!』  薫は緑色の光とともに包まれて、ブゥンという音とともに残像になり消えた。
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