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「息出来なくて死ぬかと思った……、店長さんあんたも余計なこと言わなくても」
薫は自分でも顔を拭きながら、キッと睨みつける。
「悪い悪い。あそこまで反応してくれると思わなくてな。それじゃ、ゆっくりしていきな、お二人さん」
店長は全く反省する素振りも見せずに厨房に戻っていった。
「本当にごめんなさい!!」
西宮は深々と謝るが、
「いいよ! 気にしなくても、それに早く食べねぇとパフェ溶けるぞ」
薫は顔を拭き終わり、食べることを促す。
「うん、分かった。本当にごめんね」
そう言いながらも、スプーンを手にとり、またしても超スピードで食べ始めた。
その間薫は窓を覗き、もう夕方だってのになんか人が少ないな~と思っていた。
そのときだった、
「ムグッ!?」
薫の口に西宮がスプーンを突っ込んだのである。
西宮はしてやったりの満足気な顔をしている。
「美味しいでしょ?」
西宮は笑顔でそう聞くと
「あぁ、美味いな」
薫も意外と即答した。
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