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薫が食べる姿を見てなにらや楽しいそうな西宮にたまらず聞いた。
「なんだよ?」
「だってさ、さっき甘いの苦手とかいってたの嘘でしょ。僕、椿山くんが昼食にアンパン食べてるところ見たことあるもん」
ニコニコしながら、薫の鼻についたクリームを拭き取る。
「あちゃ? バレてた?」
頭を掻きながら、苦笑いすると
「当たり前ですよ。僕を騙そうたってそうはいかないんだから」
「ごめんな、でも金がないのはリアルだから」
笑って薄い財布を公開する。
「分かってるよ。それにパフェを食べに行きたかったんじゃなくて、椿山くんと……、」
西宮は何故か、もごもごと口ごもってしまった。
（変な奴……）
と薫は思っていたが、あることに気がついた。
巨大なパフェタワーが崩落しかけていたのだ。頂点のオレンジが凄まじい角度になっている。
「や……やばいって、西宮」
なんとか、この緊急事態を西宮にSOSする。
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