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(……やばい!? 何かくる!)
薫は危険を感じて、とっさに杖を出す。
「集約せよ……、」
夕凪がそう唱えると同時に目の前に空気を圧縮した球体が出来てきて、さらに圧縮して小さくなっている。
(……これは!?)
薫が気づいたときにはすでに遅かった。
「……そして弾け飛べ
『エクスプロージョン』!!」
目の前の圧縮球体は一気に大きくなり、そして眩い光とともに爆発した。
「ぐぁあぁっ!?」
凄まじい爆音とともにそれは周り一体を巻き込んだ。辺りの建物は窓ガラスが吹き飛び、地面はひび割れて穴があき、煙で充満していた。
「流石にやり過ぎました。生きていますか少年?」
夕凪はあくまでも冷静な声で呼びかける。
すると、
「……当たり前だろ。こんなもん効くかよ」
煙が晴れると、薫は光のベールに包まれていた。魔術『守護結界』により身を守っている薫の姿が明らかになった。
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