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夕凪は、それを聞いて大声を出して笑い出した。
「ハハハッ!その少年が
ただの一般人だと?いい加減私を笑わすのはよしてくれよ棗」
薫はこいつら、知り合いか?と思いながらも、とても口を挟める状況下ではなく思考を巡らせていた。
「はっ? あんた何言ってんの? ついにボケたんじゃないの? 紛れもない一般人よ」
如月はそう言って、白刀を横に振り、白い軌跡を描く。
「紛れもないね……、」
ククッと言って笑い、指をパチンと鳴らす。
すると、『魔導機械』は手を振り上げると同時に素早く振り落とした。
「チッ!」
如月は薫の襟を掴んで、横跳びして回避する。
「まぁ、いいわ。あんたと話してても埒があかない」
如月はズサッと白刀を地面に突き刺し、魔術を発動しようとするが………
「ぐっぐるじい……」
如月から首を掴まれて、本日二度目の生命の危機に追いやられている薫が助けを求めていた。
「あっ……ごめん」
如月はそれに気づき、手をすかさず離し、支えを失った薫は地面に落ちて頭を打つ。
「ゲホッゴホッ。いってぇー、死ぬかと思った。お前な! こんなんじゃ、あのバケモンに殺られるより先にお前に殺されるわ!」
薫は喉をさすりながら、涙目で訴えた。
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