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黙々と作業をしてると、いきなり玄関のドアが開いた。
「カズ兄~、この前のスフレのお皿返して~」
あっ!ガキが又土足で部屋に入ってきた。
「あれ?凄いキレイになってる・・・あー!カズ兄が掃除してる~!どうしたの?」
「どうしたの?じゃないバカ!早く靴脱げよ」
俺はスフレの皿を探し始める。
「妹?カズ君妹いたっけ?」
風呂場からモップを持ったエリが出てきた。
「違う、違う、大家の娘。見ろよ、毎回、俺の部屋土足で入んだぜ。今日はせっかくエリがキレイにしたのに、汚れたじゃねぇかよバカ」
すると猛ダッシュでガキは部屋から出ていった。
なんだよ、、。
「今のさ、カズ君・・・。やっぱいい、掃除しよ?」
エリのお陰で、部屋はなんとかキレイになった。
玄関の鍵はまだ治してないが部屋は大変身だ。
ガタッ
玄関先で音がした。
ドアを開けると、煮物が入った鍋が置かれてる。
ガキが置いていったらしい。明かりがついてんだから入りゃいいのに。
あの日以来ガキは部屋に来ない、差し入れがあっても玄関先に置くだけ。
傷つけたのかぁ~、怒ってんのか?両方かな?
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