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始業式ということで授業も無く昼には学校が終わり、帰宅する生徒や部活に向かう生徒が思い思いの時間を過ごす放課後。
うららと良子も例外ではなく家庭科部の部室として使われる家庭科室でくつろいでいた。
午前中、金次を見る度に落ち着きの無かったうららは憔悴しきった様子でぐったりと机に突っ伏している。
それを横目で見ている良子は苦笑を隠しきれない。
「笑いすぎだよ良子…」
「ごめん…あんまりにうららが余裕を無くしてるのが面白くて…」
恨めしげな口調で文句を垂れるうららに答えながら慰めるように頭を撫でてやる。
「それにしても珍しいなぁ…うららも男の人好きになるんだね」
「好きって…!!!」
「あれ、違うの?熊谷先生見てる時のうらら凄く目が輝いて乙女な顔してたよ?」
良子の言葉にガバッと頭を上げて叫ぶうららを見つめて楽しげに目を細めながら首を傾げてみせる。
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