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「あの…どいてくれる?」
俺の言葉に女の子は唖然とした表情を見せる。
「え?どうして?」
「君初対面だし。それに幽霊じゃん」
その女の子はさっきからフワフワ浮いていた。青を基調としたセーラー服を着ているがその裾から足は出ていない。
「いいじゃん!幽霊でもすることはできるよ!さあ!早くしようよ!」
「嫌だっつの!」
俺は女の子を押し退けた。
幽霊って押せるんだ、と少し驚いた。
霊感はどちらかといえば強いほうなので見ることはたまにあったが、襲われたのも触ったのも初めてだった。
普通の人間と変わらない感触だが、体温がない――いや、むしろ冷たかった。
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