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階段をおりて、
玄関に駆け足しで
向かった。
足音を殺しながら。
靴箱の上に
投げ捨ててあった
携帯を取り、
ポケットに突っ込みながら
靴を履いた。
そして 親の靴が
あるかどうか確認した。
居たら最悪だ。
杏のあんな姿を
見つけられでもしたら―…。
そう考えただけで
恐怖感が湧き上がる。
――…ない。
よかった、靴がない!!
多分、よい潰れて
どっかの友達の家にでも
いるのだろう。
一安心して
そっと家をあとにした。
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