第4話

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階段をおりて、 玄関に駆け足しで 向かった。 足音を殺しながら。 靴箱の上に 投げ捨ててあった 携帯を取り、 ポケットに突っ込みながら 靴を履いた。 そして 親の靴が あるかどうか確認した。 居たら最悪だ。 杏のあんな姿を 見つけられでもしたら―…。 そう考えただけで 恐怖感が湧き上がる。 ――…ない。 よかった、靴がない!! 多分、よい潰れて どっかの友達の家にでも いるのだろう。 一安心して そっと家をあとにした。
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