-特色化選抜-

7/8

42人が本棚に入れています
本棚に追加
/120ページ
  帰りのバスで気持ちをくもらせたまま、ヒロと話してた。   ヒロはずっと笑ってて、オレの合格を喜んでくれた。       「…ヒロ…」   「あ?なに?」   「オレ…」   「…シン、気にすんなよ!オレは一般で絶対受かってやっから!」   「あ、あぁ…そうだな。」       はたから見たら…オレが落ちて、ヒロが受かったように見えただろう。       オレは…       傷ついてない訳ないヒロに、無理に笑うヒロに…   何も言ってやれない。       むしろオレが励まされてるし…。       「ヒロ、オレ…」           言葉が…何も浮かんでこない。           「…シン…?」       下を向いて黙ったままのオレを、ヒロは心配そうに覗き込む。           そのときオレは…       泣いていた。      
/120ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加