706人が本棚に入れています
本棚に追加
雲一つ無い快晴の中、銀色の鷹が2機飛んでいる。アフターバーナーを使用している為、音速など越えている。しかし何もない空ではまるで速度を感じない。
そうしてる間も無線が次々と入ってくる。
『小松からもスクランブルが上がる』
『領空侵犯は4機』
「そろそろ接敵だ」
後ろから小西がしゃべりかける。
F-15は単座F-15Jと復座F-15DJがあり復座の場合は前が操縦者、後ろが観測員となっている。
「戦術電子スコープ、オン。マスターアームスイッチ、オン」
小西が淡々と手順を踏んでいく。それが神林にはこれはただの訓練ではないかと錯覚させる。
しかし、そんな錯覚も神林の目に飛び込んで来た光景が即座に否定した。
最初のコメントを投稿しよう!