アラート

8/17
前へ
/182ページ
次へ
火の手が上がっている。やや低い山の頂上にある施設が攻撃されている。 「なんてこった。ありゃパトリオットの基地じゃねぇか」 小西がつぶやく。 その時、神林は機体の前方に小さく飛行機が横行しているのが見えた。 『タイガー1からタイガー2へ。前方に右から左に横行する航空機あり。』 タイガー1は神林の乗機でタイガー2は僚機である。 するとタイガー2からも無線が入る。 『右後方にもいる!ミサイルだ!基地を攻撃しているぞ!』 すると、管制から無線が入った。 『タイガー各機は攻撃を阻止せよ。ただしアンノウンへの攻撃は威嚇に留めよ』 「なんだと!下では味方がやられてるんだぞ!」 小西が怒鳴る。 「仕方が無い。やるしかないだろう」 神林が静かに言い、言葉とは裏腹に操縦桿を荒々しく倒す。
/182ページ

最初のコメントを投稿しよう!

706人が本棚に入れています
本棚に追加