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「凄い勢いだったけど…どうしたんだ?高科(たかしな)」
息を整えるそいつ、
高科 結(たかしな ゆう)
は、俺の問い掛けを完全に無視し、大きく息を吸ったかと思うと、早口に言った。
「高嶺 梓(たかみね あずさ)君、俺と付き合って下さい!!」
一応ここで説明させて頂くと、俺は精神的にも肉体的にも健全な男子であり、たった今俺に向かって「付き合って下さい」と言った目の前の人間も(精神的には知らないが)男子である。
俺の隣でマイペースに飯を食っていた幼馴染み、山本 陽向(やまもと ひなた)も流石にこれには口を開けてぽかんとしていた。
「は…?」
予期せぬ事態に何と言ったら良いのかわからない。
駄目押しで高科は言う。
「好きなんだ、高嶺の事が。」
俺は生まれて初めて目の前が真っ暗になると言う体験をした。
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