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それから300年後…傭兵をやりながら、相も変わらず魔界をさまよっていた俺に、好機が訪れる。
名指しで、依頼が入ったのだ。
「やあ…良く来てくれたね、殺し屋君。」(…いいように使ってやるよ。蛮人が。)
「……無駄話はいい。依頼は?」
(腐った輩が…。)
「ははは…仕事熱心だねぇ…。」
「………早くしろ。」
雇い主は、かの有名な辺境伯…格好つけのゴミ貴族だ。
気に入らない。
この糞みたいな俗物が俺に下した命…それは。
「近隣の村を荒らしている暗黒の古代竜〝ファフニール〟を倒して欲しい。」
「…ファフニール…か。」
…古代竜ファフニールの話は、聞いた事があった。
たった一匹相手に上級魔族1000人がなすすべもなく丸呑みされてしまう程に図体が大きく、強大な力を持っているらしい。
二つ返事で依頼を引き受けた俺はすぐさま…魔竜の巣へと向かった。
俺は、戦場を求め続けていた。
力をつけ、全てを己が手中に収める為に。
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