第一章

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  俺はしばらく、開いた口が塞がらなかった。         俺と同じ制服を着ている…   何故だ?   何故全国優勝した滝沢がこんな陸上が大したことないような高校を選んだんだ?       『俺さぁ、』   俺の考えを悟ったかのようなタイミングで、滝沢が喋りだした。       『上下関係がキツい所で部活とかやりたくないのよ。だからいくつかの高校から声はかかってきたけど、全部蹴った。 そんで、野球ばっか盛り上がってるこの高校だったら、もっと楽に陸上が続けられるかなぁって』           意外だった。 滝沢くらいの奴になれば、もっと高みを目指して強い高校に行くのかと思ってたから。         『ところで、』
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