第一章

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  『佐藤君がここにいるのって、俺と同じ理由だったりするの?』           『え…あぁ、うん。』       いや違うとは言えなかった。いや、言わなかった。       今回は滝沢と同じ条件で練習が出来るんだ。 てことはまた戦えるんだ。     こんな偶然、ありえていいのか…?           そうこうしてるうちに駅に着いた。   『じゃあ明日一緒に入部届出しに行こうぜ!』     そう言って滝沢は逆方面の電車に乗って帰っていった。         真っ暗だった俺の陸上人生が、また光を取り戻した。   (今回は絶対勝ってやる…)   そう思って電車に乗り込んだ。
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