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「お姉ちゃん、さっきはごめんなさいでした!」
左近は一瞬目を見開いたが、愛娘の素直さに嬉しそうに目元を緩めた。
対して三成は、まさか環が謝ってくるとは思ってもいなかったようで、かなり驚いているらしかった。
「……………だから、俺は『お兄さん』だ。」
そう憎まれ口を叩きながらも、三成は環から花束を受け取った。
三成と仲直り出来――もっとも、三成はとっくに許していたのだが――、環は嬉しそうににこにこと微笑っている。
二人の成り行きを見守っていた左近だったが、環をひょいと抱き上げた。
「殿。その件はそういう方向ということで。」
「ああ。」
「じゃ、早いですが今日はこれで帰らせてもらいますよ。ほら、殿に挨拶しな。」
「うん! お姉ちゃん、さようなら!」
「……『お兄さん』だ。」
律儀に何度も訂正を入れる三成だったが、二人の帰りを見送ってくれた。
二人が帰った後、三成は水差に環から貰った花束を差した。
「環、今日は楽しかったか?」
「うん、楽しかったー!」
「そうか、そいつは良かったな。」
帰り道、環は上機嫌に笑っていた。
左近も環の頭を優しく撫でてやる。
またお姉ちゃんと遊びたいな、と環は父と手を繋ぎながら思った。
++サンゲ++
幼女が書きたかry
違う!三成と幼女を絡ませてみたかry
いやいや左近の親馬鹿ぶりをry
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