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それが『恋』というのがわかったのは、2学期が始まってからだった。
私は夏休みが終わり、今までにない充実感と淋しさがあった。
「夏休みは楽しかったなぁ!!でもなんか哀しい・・・。」
この思いが自分にはなんだかわからなかった。
思いきって友達に相談した。
『千紗、「恋」した事ないの??』
「恋??」
私には考えもつかない言葉だった。「恋」って言う言葉は聴いた事ぐらいある。でも今、自分が恋をしているのがわからなかった。
それが私の『初恋』と気付いた瞬間だった。
「私はいつからか、健司の事を好きになっていたんだな」と思うと、なんだか変に緊張して、自分が自分じゃないみたいだった。
話していてもいつも通りに話せなくて、健司に心配されたこともあった。
普通はみんな、消極的になる人が多いらしいが、その時の自分はなぜか積極的になっていた。
「好き」と言う事に気付いて欲しいと。。。
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