第1章 奇妙な共同生活

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「助かった…」 「お、重い…」 「なっ…!これでもクラスで一番軽いんだから!」 「そんな事より早くどいてくれ…」 俺がそう言うと女の子はハッとして、ようやく俺の上からどいてくれた。 しかし、こうして間近で見てみると小さい… 身長は145センチ前後くらいで、さっきクラスで体重が一番軽いと言った意味がわかる気がする。 いったい歳はいくつなのだろうか… そして、なぜか顔を赤らめている… 見られたのが恥ずかしかったのか、重いと言われたのが恥ずかしかったのか、あるいはどっちも… 「まあとりあえず、助けてくれてありがと」 「自分から飛び降りてきたくせに…」 俺は後ろを向き、女の子に聞こえないような小さな声で文句を言った。 「それより、なんであんなところにいたんだ?」 「この子が下りられなくなってたから…」 「この子?」 さっきまではこの娘の他には誰もいなかった気がするが… と思いながら、俺は女の子に目を向けた。 すると女の子はいきなりカバンの中に手を入れて、そこから仔猫を取り出してきた。 「どこに入れてるんだよ…」 「仕方ないでしょ…持ってたら落ちちゃうし…それに高所恐怖症だし…」 仔猫を助けるためとはいえ、高所恐怖症の人が高いところに登るものなのだろうか… 俺なら絶対に登らないと言い切れる。
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