第1章 奇妙な共同生活

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「進だ…五十嵐 進」 「進だね」 「って、なんで呼び捨てなんだよ」 「ダメなの?」 3歳も年上の人を許可なく呼び捨てで『ダメなの?』なんて聞いてくるとは… こいつの親はどういう教育をしてるんだ… 「当たり前だろ!」 「う~ん…でも、進は進だからいいじゃない」 「意味がわからん!」 俺はこのまま流歌のペースに乗せられるのが嫌になって、今すぐ家に帰ろうとした。 「じゃあ、俺はそろそろ帰るから」 「あっ…待って!」 急に呼び止められ帰ろうとしていた足を止め振り返った。 「何だよ?」 「ボクも連れて行って」 「はぁ?」 理由は後で話すからと言うことで、俺は流歌を部屋へ連れて行くことにした。 今日初めて会った普通(?)の女の子を自分の部屋に入れるなんて普通はしないことなのだが、どうしても流歌を放っておくことが出来なかったのだ。 「狭いね…」 そして、部屋に来ての第一声がこれだ… アパートなんだから仕方のないことだし俺は学生だ… そんな立派な所に住めるわけがなかった。 「なんでお前にそんなこと言われないといけないんだよ」 「あっ…ゴメン…」 「そんな事より理由を聞かせろよ」 「ここってお風呂ないの?」 流歌は俺の話を無視して、人の部屋を勝手に調べ回っていた。 「人の話を聞け!」 「えっ…?」 「えっ…?じゃないだろ!お前が理由を話すって言ったんだろうが!」 「あぁ…そうだったね」 本気で忘れていたのか… それともただの天然なのか…
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