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「可笑しなやつだ。名前はなんていうんだ?」
「性は劉、名は備、字は玄徳と申します。この村で草鞋売りをして生計を立てているものです」
「草鞋売り?そのわりに度胸がすわってるじゃないか」
口元で微笑を浮かべながら続けて、
「分かった!今日のところはお前のその勇気に免じて返してやろう」
この言葉を聞き劉備、まして村人も皆喜んびの顔をうかべた。しかし、
「その代わりにお前の首をいただいていくがな!!さぁどうする!?」
言いかねないことだと劉備は思った。黄巾賊ならそれくらいの交換条件をつけてこない方が不思議なくらいだ。しかし村は大事だがまた自分の命も惜しい気持ちがあった。
答えられず押し黙っているとそんな思いを読むかのように
「ガッハハハ…突っ張った所で所詮そんなもんだ!!」
「うぐぐ...」
「若造っ!命が惜しければ二度とつまらないことは言うんじゃねぇぞ!!」
「くっ」
「お前ら、引き上げるぞ!獲物を忘れるなよ!」
「お待ち下さい!!」
劉備は大声をあげていた。そろまで命を惜しんだ自分を悔い、そして決意を身体にたぎらせていた。
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