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たるい夏休みの出校日が終わった。
俺は校門で友人達を見送っていた。
「祐輔!おまたせ!」
そう言って寄って来たのは、俺のかわいい彼女、早苗。
俺は早苗の右手をぎゅっと握って、少し微笑んでから歩き出した。
幸せなひととき。
明日は早苗と付き合って一年の記念日。いろいろとサプライズを用意した。
頭の中で、用意したサプライズを練習してみる。よし、いける。
あれこれ考えている俺に気づかず、今日あった事を楽しそうに話す早苗。
こんな日々がいつまでも続けばいいのに。
夏の太陽がオレンジ色に染まり、早苗の頬を紅く染めた。
そういえば、去年の今頃も、俺は早苗に告白するためにサプライズを考えていたな。
その日も、綺麗な夕焼けで。きっと明日も晴れるだろうと期待していたっけ。
その次の日、暑い日差しの中、二人で海水浴に行った。カナヅチの早苗を浮輪に浮かべてちょっと意地悪したりして。
その日の夕方、地平線に沈む夕日を見つめて、俺は早苗に告白した。
まるで昨日のことのように鮮明に思い出された。
明日も、きっと晴れる。俺は、夕焼けを見つめて思った。
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