第一章

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早苗の家に着いた。 呼び鈴を鳴らすと、インターホン無しで玄関が開いた。 「祐輔!びしょ濡れじゃん!大丈夫だった?」 「ああ」 夏なのに、本当はちょっと寒かった。でも早苗に格好悪いところは見せられない。 「とりあえず、上がって」 「おじゃまします」 靴の中までぐっしょり濡れていたので、早苗の家のフローリングに俺の足跡がついた。 「このままじゃ風邪ひいちゃうし、シャワー浴びる?」 「あ、そうしようかな」 「お風呂ここだから。なんか着替え用意してくるね」 早苗は風呂を指差すと、どたばたと階段をかけ上がって行った。
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