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早苗はせっかちな奴だ。しかし俺も同じくらいせっかちであるのだが。
頭から一気にシャワーを浴びて、ある程度身体が温まったところで風呂を出た。
「きゃっ!祐輔!ごめん!」
早苗は持っていたジャージを投げ捨てるように落として背を向けた。
「うわ!ごめん!」
俺はあたふたと下半身を隠した。
「祐輔、早いよ。ちゃんと温まった?」
「うん、平気」
「そっか。タオルはその辺にあるの使ってね」
近くにあったタオルで身体を拭くと、急いで下着を履き、ジャージを着た。
「お父さんのだけどサイズ大丈夫?」
「ちょうどいいよ。ありがと」
俺がそう言うと、早苗はやっと俺の方を見た。顔が真っ赤だった。早苗を大切にしたいと思っている俺は、一年間付き合ってまだキスまでしかしていないのだ。
「驚かせてごめんね」
「大丈夫だよっ」
何故か早苗は更に顔を紅くした。
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