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「お、おじゃましまぁす…」
マーベルに続いて中に入る。
「わぁ! すっごい!!」
彼女の部屋はとても綺麗だった。
広さは決して広いとは言えないが、彼女の性格からか全ての物がしっかりと整頓され、オマケに花まで飾られていた。
「まぁ荷物は適当に置いておいてちょうだい。元々1人用の部屋だからあんまり広くないけど、今日1日くらい我慢してね」
マーベルが申し訳なさそうに笑う。
「あ、はい!お世話になります!」
カリンがペコリと頭を下げる。
「うん。 …さて、まだ少し時間あるわね。どうしましょうか…」
マーベルが立ったまま腕組みをした格好でうーんと唸る。
その間にカリンは荷物をベッドのわきに置く。
ベッドは元々部屋の備え付けのだろう。1人用の小さなベッドだった。
(私、ここに泊まるんだよね?)
カリンは2人では寝るのに少しキツそうなベッドを眺め、そして部屋絶対を眺める。
ベッドの他にはクローゼット、小さな棚、化粧台、猫脚の机と椅子があるだけだ。
ベッド以外に寝れそうな場所は無い。
それどころか洗面所やシャワールームすら見当たらない。
「あのー、マーベルさん?」
「ん?今度はなぁに?」
椅子に座ったマーベルが笑顔で答える。
「あの、お風呂とかってどうするんですかね?」
「あぁ、そこら辺の説明もまだだったわね」
マーベルが思い出したように立ち上がる。
すると棚に向かい、何やら探しだす。
「あ、あったあった」
少しすると彼女はひとつの地図を持ち戻ってくる。
そしてカリンがいるベッドに向かい腰かけ、カリンにも隣に座るよう手招きする。
カリンは彼女の隣に座る。
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