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「骸なんて大っ嫌い。」
『ポロッ』と口にしていたクッキーが床に落ちて砕け散る。
ここはボンゴレ十代目、沢田綱吉の部屋。いつも通り窓から不法進入してきた骸は綱吉のもってきた茶菓子をつまんでいた。そんな最中に、綱吉が冒頭のようにいいだした。
「え、綱吉君・・・・?君、今何て・・・・」
「骸なんて大っ嫌いだ。」
一瞬、思考がフリーズした。自分は何かマズいことをいったのかと一瞬のうちに今さっきまで話していたことを洗いざらい思い出す。
いや、何もマズいことはいってない。なら、どうして?と、骸は考えた。分からない。
「ど、どうしていきなり、そんな・・・・」
「分かんないの?分かんないならいいよ、それでも。いいからでてけ。」
とんでもなくドス黒いオーラを放つ綱吉は、無理やり骸を窓の方へ押しやる。表情はまるで、憎き敵でも見るかのようだった。
「ちょ、まってください綱吉君・・・・うわぁ!?」
骸はとうとう外に追い出されてしまった。しかも―――
『カチャリ』
カギまで閉められて。
「そ、そんな・・・。」
さすがの骸も、これには帰ることしかできなかった。
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