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「あのさ、骸。昨日何日だったか言ってみ?」
「?4月1日ですけど・・・・。それがなにか?・・・・あ!」
綱吉は今頃気づいた骸を見て苦笑する。
「そう、昨日はエイプリルフールだよ。」
「と、いうことは・・・・。」
―――昨日言ったのは嘘?
つまり、
『大嫌い』=『大好き』
「あ・・・・。」
絶句する骸に、微笑む綱吉。
「オレが骸のこと嫌いなんていうわけないだろ?」
「そういうことだったんですか・・・・。」
全ては骸の勘違いだったということで、骸も呆れ笑いをする。
「全部、僕の思い込みだったということですか。」
「だから、最初からそういってるだろ?全く、バカだなぁ骸は。」
「君に馬鹿にされる日が来るなんて思いもしませんでしたよ。」
クフフ、と笑う骸に綱吉は頬を赤らめて言った。
「大好きだよ、骸。」
いきなりそんなことをいう綱吉に、反則だといわんばかりに顔を赤くする骸。
―――なっ、なんでいきなりそんなことを言うんですか、この子は!!いつもは頼んでも言ってくれないクセに!!もう・・・・。
「骸?」
「・・・・ますよ。」
「え?」
「愛してますよ、綱吉君。」
「!!」
仕返しというかのように、愛の言葉を囁く骸。今度は綱吉が顔を真っ赤にした。そんな綱吉に骸がついばむようなキスをする。
「んっ・・・・。」
目を閉じる綱吉。
最初は触れるだけのキスだったのに、そのうち深い深い口づけに変わる。
息苦しくはなるけれど、お互い離れたくなくて、いつまでもいつまでも。口づけを交わした。そのうち、骸が覆い被さるように、綱吉を押し倒した。
「愛してます。誰よりも愛してます、綱吉。」
「オレも、お前のこと大好きだよ、骸。」
一言から始まったお話は
2人の愛の語らいで幕を閉じましたとさ。
fin.
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