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最後の選手がゴールし、表彰式が始まった。
水泳体育連盟市長と呼ばれている、水泳が出来るかどうかも怪しい中年男から優勝と書かれた賞状を受け取る。
これで何枚目だろう。
小学五年生の時から習い始めた水泳は、親父が勧めたものだった。
俺自身、泳ぐことが嫌いじゃなかったせいもあり、俺は成績を伸ばし、優勝する事が当たり前になっていた。
中二になった今では、水泳に面白みを感じなくなっていた。
大会を終えた俺は荷物を手早くまとめ誰よりも先に館内プールから出た。
いつの間にか雨は止み、薄く巡らされた雲から白い光が漏れている。
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