末裔

3/7
前へ
/236ページ
次へ
「わかってるよ!!…昔いた百匹の鬼を倒し、二度と復活しないよう鬼の頂点を山の社に封印した妖怪退治の末裔が…俺だろ?」 長々しく信じがたいであろう台詞を噛むこともなく座敷で叫ぶ俺。 「わかってるなら、なお精進せい!!」 正直、この怒鳴り声と台詞も何度聞いたか覚えていない。 「それっていつも思ってたが何百年前の話だよ!!んなことしたって鬼なんていないし、血なんて薄れ過ぎだろ!!やっても意味ないんだよ!!」 正直、皆も同じ立場ならそう言ったはずだ。 俺の父さんも、そんなんだったのか島なんてとっくに出て趣味や夢のため都会で働いている。 つまり続いていたとしても、このような行いをせず己のために家をでた父さんの代で終わっていてもおかしくはない。
/236ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1052人が本棚に入れています
本棚に追加