百鬼島

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「速いっ!!追いつけない!!」 「その速さ反則だよ~。こっちはアンタ以外全員鬼やってんのに。」 「お前らが遅いんだよ!!終わりのある鬼ごっこなのに終わらないぜ?」 自然溢れる山の中、増え鬼で遊ぶ五人の子供達。 毎日やっている増え鬼。 「なっ!?四人一斉か!?」 「さすがにアンタもこれなら!!」 「甘いな!!」 「え!?」 四人の間をスレスレで駆け抜け突破した少年、それが当時の俺だった。 「今日は、もう暗いから終わりだな」 「くそぉ!!明日は捕まえるからな!!」 そう言って別れる少年少女達。 自然に恵まれたこの島に住む子供たちにとって、増え鬼は一番の楽しみだった。 そして、変わらぬ毎日が続いていた。
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