仮面の好敵手

3/7
35人が本棚に入れています
本棚に追加
/104ページ
『今日こそ終わりだ、ヒューゴ!』 彼は静かに歩み寄る。周りにいる警官達もゆっくりと確実にヒューゴと呼ばれる男との距離を縮めていく。 『・・・舐めるなよ・・・』 ヒューゴと呼ばれた男は小さくそう呟くと、この美術館の天井近くまで飛び上がり、窓を蹴破って外へと脱出した。 驚く警官達。 明らかに人間業ではない。5メートルはあろうかという高さを飛べる訳がないのだ。 どよめく警官の内の一人がひときわ大きく声を張り上げた。 『フィンさん、絵は無事です!!!』
/104ページ

最初のコメントを投稿しよう!