1.変化

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「ふぅ・・・ご飯の用意しなきゃ」 一通りチェックを終えた私は、パソコンから離れキッチンへ向かった。 今日のメニューは、よく作るオムライス。 これは、昔好きだった人にねだられて作れるようになったものだ。 今では食べさせる相手もいないが、たまぁに食べたくなって作ってしまう。 トントントントン・・・ 気持ちよく響く包丁の音。 そのとき突然、静かだった部屋の中にケータイの着信音が響いた。 最近の流行の曲に急かされながら、私はそばにかけてあるタオルで手を拭いてケータイの元へと急いだ。 「どうせまた迷惑メールでしょ・・・」 誰に言うとでもなくつぶやきながら、ケータイを開きメールの内容を確認した。 『りっくさんからメールが届いています』 さっきまで見ていたSNSの管理会社からのメール。 利用者同士が交流を図るのに使われるメールのお知らせだった。 しかし、相手の名前を見てもピンとこない。 「見るだけならいぃよね…」 見に覚えのないメールに私は少しだけ警戒していた。 この時の私はこのメールが、この先の自分の運命を変えるとは夢にも思わずにいた。
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