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しばらく歩くと、その目的のものが見えてきた。
それは、土手にたった一本だけある、大きな桜の木だった。
桜の木は、いつもと変わらない姿で、そこに立っている。
淳哉は桜の木の下までやってくると、その根元に腰をかけた。
上を見上げると、桜の木は力強く枝を広げている。
そしてその枝たちは、たくさんのつぼみをつけていた。
しかし、そのつぼみはまだ小さく、花を咲かせるまでには、まだ時間が掛かるように見える。
そんな桜の様子を見た後、淳哉は腕を上げ、体を伸ばした。
そして、そのまま後ろに倒れこみ、土手に体を預けた。
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