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右京「時間が無いので簡潔に話しますが、僕達が先ほどの暗号を元にこのテレビ局に来た時、一人のプロデューサーの方と出会いました。そのプロデューサーの腕時計が2時で止まったままでした。なぜ止まったままなのかと疑問に思った僕は、一連の流れから考えて時限爆弾のスイッチではないだろうか?と思いました。そして、ここに来る途中で犯人が電話をかけてきて、『次のヒントはトイレの掃除用具入れ』と言ったのでトイレに行ってみたら新たな暗号がありました。それを解いて時限爆弾が仕掛けられていると僕は確信しました。しかし、残り時間は1時間弱です。それまでになんとかしなければ。」
芹沢「1時間弱!?それ本当ですか!?」
右京「このような局面で嘘をつく理由がありますか?」
芹沢「何でそれをもっと早く言わないんですか~!」
右京は芹沢に手を向け鏡の方を見た。
右京「…ちょっと待って下さい。」
右京は楽屋の鏡に近づいていった。
なにか紙のような物が挟まっていた。
ガサッ
右京「…新しい暗号です!!」
亀山「え!?本当ですか!?」
右京「ええ!K、L、M…と書いてあります!」
右京は興奮した表情でそう言った。
伊丹「K、L、M?何かの頭文字ですかね?」
亀山「でも、それにしては、順番通りって変じゃないか?」
伊丹「うるせぇな。いいんだよ、んなこと。」
右京「確かに亀山君の言う通り順番通りと言うのは妙ですねぇ。そしてこの、(紙を指差しながら)『…』と言うのも引っかかります。」
亀山が何を思ったか、机の下を見た。
亀山「あっ!!右京さん!机の下にセロテープで紙が貼ってありますよ!!」
ビリッ!
亀山は紙を剥がした。
亀山「『2、8、18…』って書いてありますよ。これもそっちの暗号と関係があるんスかね?」
右京「この数字と文字、昔どこかで見た気がします。」
亀山「まさか、チェスの棋譜?…そんな訳ないっスよね。去年の東京ビックシティマラソンの事件じゃ無いんスから!」
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