第零話

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レイガは拳を後ろに引き、避けた。 そしてまだレイガの間合いにいたゼスに斬撃を放った。 『う~ん。 まだグレゴの太刀筋には見劣りするな』 ゼスは顎を引くだけで斬撃を避け、レイガの腹に拳を与えた。 チャクラムの短い刃が引っ込んでいる為に打撃のみがレイガの腹に浴びせられた。 『剣術が得意と言っていたのに。 少しがっかりだな』 ゼスは拳を引いて、距離をとる。 『もういい。 レイガお前は合格だ』 『そうですよね。 あれ・・えっ?・・合格なんですか?』 レイガは首を傾げた。 今なんてただ何もせずやられただけなのに。 見る所なんて他にない。 だから落ちるものだと思っていた。 現にレイガは今まで違うギルドに入る為に試験を受けて来た。 しかし今まで落ちて来た。 実力が足りないと言われ、落ちて来た。 これも今までのパターンの落ち方だった。 だが受かったと言われ驚いていた。
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