月の章
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月の章
トモキくんが行ってしまうと、ママはいくらかホッとしたような表情を浮かべた。 「ねえママ立って」 あたしはしゃがみ込んでいるママに手を差し伸べた。 ママは戸惑いながらあたしの手を握り、立ち上がった。 「ママ、あたしの部屋に行こう。ママの分のケーキ、残してあるんだから」 ママは驚いたような顔をしていたが、あたしは微笑んだ。 「行こう」 ママの手を引いて、ゆっくりと自分の部屋に向かった。
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