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「相沢、ちょっと話があるんだけど」
放課後、メイと校門に向かって歩いていたところをトモキくんに呼び止められた。
「行こう、メイ」
あたしはトモキくんの顔も見ずに、メイの腕を引っ張った。
「どうして?」
メイは立ち止まってあたしを見つめた。
「どうして? トモキくん、美咲のこと呼んでるよ」
メイはそう言って表情のない微笑みを浮かべた。
「いいのよ、あたし急いでるし」
「どうして急いでるの?まだバスの出発まで時間はたっぷりあるのに」
「だって……」
「あたしここで待ってるから、行ってきなよ」
「でも……」
「行ってきてよ、美咲」
メイはそう言ったまま動かなかった。
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